Monday, April 27, 2009

KGアンプ

Rimg0050-1 almost ENOUGH展がスタートした。organではENOUGHの新しいプロダクトを中心に展示し、シャンブル三宅602号室ではgraf STANDARD展とYABUさんのドローイング展をやっている。シャンブル三宅は大橋から歩いて15分、住宅街にあるマンションということで、少々わかりにくい場所なのだが、たくさんの方に来ていただいてうれしい限りである。grafの家具やプロダクトが、YABUさんの絵と面白いマッチングを見せていて、とても良い雰囲気を醸し出している。そんな空間を気持ちのいい音で満たすのは、grafの真空管アンプである。去年organで初めて展示会をやったときにはベージュ色のパネルだったのだが、今回はチャコール・グレイのヴァージョンだ。パワースイッチ&インジケーター以外にはヴォリュームつまみだけというシンプルさも良い。でも、なんといってもその素直な音像には驚いてしまう。僕は昔から、オーディオにはあまりこだわらない方だった。なんとなくデザインが気に入ったこともあり、学生時代新宿のオーディオ・ユニオンで中古のLUXのアンプを手に入れたくらいで、もっぱらソフトの方を重視していた。それも、低域と高域をめいっぱい上げ、つまりドンシャリ状態にしてヘッドホンで聴いていた。最近はもちろん、そんな聴き方はせずフラットな状態でぼんやり聴くことが多いのだが、KGアンプを通した音は歴然と違っている。ドラムのリムショットの音などが実にリアルに、かつ繊細な響きとして耳に届くのである。しかも音源はI- PODなのだから、もうマジックとしか言いようがない。先頃亡くなったブロッサム・ディアリーの歌声が胸に沁みるようだ。