Saturday, March 28, 2009

エンリコに感謝

Rimg0290 フィレンツェといえば、ワインと料理が有名だ。到着早々、ゲストハウスのエンリコ(親切です)にオススメを訪ねると、すぐ近くに旨いトラットリアがあるらしく早速出かけることにした。ワンブロック先の角にあるその店は、天井からぶら下がった大きなプロシュートの固まり以外に何の飾りっ気もないところが好ましく、食べる前から「当たり」を期待させるのに充分な貫禄みたいなものがあった。エンリコはピザが評判だといっていたけど、ここはまず名物フィレンツェ風ステーキとオリーブオイルで蒸した白インゲン豆をオーダーした。ワインは普通に地元キャンティのごくリーズナブルなやつだ。あっという間にテーブルに運ばれた料理はごくシンプルで、長旅の後の胃袋にもOKな感じだった。新鮮なルッコラの上に載った焼きたてのステーキは塩味だけ。外はパリパリ中身はジューシーで、まぶされた細切りのチーズと良く合う。普段レアなステーキが苦手なウチの奥さんも「スゴイ肉の味がする」などと分かり切ったことをいいながら遠慮なくパク付いている。パンは白く、何の塩っ気もなく実にプレーンで、インゲン豆もいかにも優しい味だった。その後4日間の間、下調べをしてきた店をほぼ網羅して、どれも旨かったのだが結局この店を越えることはなかったような気がする。有名店の味と、地元ッ子が通うような食堂の味は自ずと違うものなのだとすれば、エンリコに感謝しなければならない。