Friday, March 27, 2009

久しぶりのコペンハーゲン

Rimg0250 久しぶりのコペンハーゲンは、小雨まじりでけっこう寒かった。でも、カストラップ空港に着くとなんだかホッとする。床がチーク材で、今どきの空港のような冷たさがないからだろう。なにより、タクシーで10分も走れば、定宿にさせてもらっている岡村邸があるのが心強い。その日も、いつのまにか雪に変わった夕暮れの中、玄関のベルを押すまもなく、孝さんと恭子さんの笑顔が出迎えてくれた。デンマークの大学を卒業した娘の彩さんが、昨年末に福岡に来てくれたものの、お二人に会うのは2年振りくらいだ。彩さんは、今までにない形でダニッシュ・デザインを日本へ紹介するべく、目下着々と準備中。福岡にいらしたときは、ENOUGH ROOMに泊まってもらい、初めてのモツ鍋や博多ラーメンを喜んでもらった。部屋から見える山の風景が印象に残ったらしく、戻ってからもご両親に「アブラヤマがよかった・・・」、と何度も話されたらしい。そういえば、デンマークには山らしい山がなく、彼女にとって新鮮な景色だったのかもしれない。孝さんが家具デザインに燃え、ひとりシベリア鉄道に乗ってデンマークに渡って30年以上だろうか。彼の地にしっかりと根を下ろし、家具デザイナーとして自立され、今はその愛娘が飛び立とうとしている。そんな家庭にころがりこんだ僕たち夫婦を優しく迎えていただくと、なんだか親戚の家へ来たような不思議な気持ちになってしまう。保管していただいていたたくさんの椅子をあわただしく梱包した後、恭子さんの美味しい料理をいただき、酒をくみかわしながら第1日が暮れていく。孝さんの「友あり、遠方より来たる」の言葉が、心に残った。