Wednesday, February 11, 2009

バッハのアルトのためのソロカンタータ

Rimg0034-1 最近、ドラムとベースがボトムをなす音楽に飽きてきている。たとえば、クラシックなどが聞きたいのだが、さて何を聞けばいいのかわからない。ガイド本を立ち読みしても、通り一遍でつまらないし、友人にもその辺に強い人がいない。仕方なくインターネット・ラジオのクラシックチャンネルを聞いたりしている。古くはスウィングル・シンガースやプロコル・ハラムなどでなんとなく親しみがあるバッハなどが好みなのだけれど、いろんな人の演奏はあってもどれも有名な曲ばかり。クラシックといっても、オーケストラは苦手で、室内楽や古楽のほうが興味深い。そういえば、2年前だったか、パリの友人のアパルトマンを訪ねた際そこでかかっていた声楽曲にグッと来た。ジャン・プルーヴェのダイニング・セットを置いた瀟洒な部屋に流れる中性的な歌唱はとてもヒップで、神聖さとエロティックさが同居していてドキリとした。部屋の主は、一体どうやって穿くのだろうと思うほどピタピタに細いジーンズと、パイナップルみたいなヘアースタイルをして、「パリは、今ロックだ!」みたいなことを言っていた。ロックもバッハも聞くという自由さがゲイでアーティストの彼にはよく似合う。部屋を出るときに曲名を聞くと、バッハだという。「エッ、バッハにこんなのあり?」という感じでビックリした。クラウス・ノミよりずっとカッコイイ。マレに新しくカフェを出す予定だと言っていたっけ。3月に訪れる際にはぜひ行ってみよう。
J.S. Bach / Cantates pour alto by Andreas Scholl