Friday, February 5, 2010

「音のある休日」#17

「ピザ・テープス」   ジェリー・ガルシア、デビッド・グリスマン、トニー・ライス
 
Rimg0047-2 ジェリー・ガルシアといえば70年代のロック・バンド、グレートフル・デッドを率いた反体制カルチャーのアイコン的存在。と同時に、アメリカン・ルーツ・ミュジックのよき理解者でもあった。
そんな彼がマンドリンのデビッド・グリスマン、ギターのトニー・ライスと即興的に録音した幻の音源がCDとなって陽の目を見ることになった。黒人、白人ブルースからフォークなど、いずれもリラックスした中にもコクのある演奏が繰り広げられている。
「天国の扉」、「朝日の当たる家」など、おなじみの曲もガルシアの温かい声で聴くと、あらためて胸にじーんと来る。ロックの歴史に刻まれたひだをかいま見るようだ。(西日本新聞 1 月 31 日朝刊)