Friday, February 5, 2010

「音のある休日」#16

ザ・ブライト・ミシシッピー / アラン・トゥーサン
 
Allen New2 ニューオリンズのピアニスト&作曲家アラン・トゥーサン。魂が解放され、天国へ行くことを祝う意味が込められた「セカンド・ライン」という、独特のファンキーなリズムを世に知らしめた名プロデューサーである。その彼がジャズの名曲をカヴァーしたアルバムを発表した。
 デューク・エリントンやセロニアス・モンクの曲が、流麗なピアノと味わい深いアレンジでよみがえる。泥臭さと洗練、古さと新しさの見事なバランスには、デキシーランドを好きな人はもちろん、ジャズ・ファン以外にも開かれた世界が感じられる。
 2005年のハリケーン「カトリーナ」の復興を支援するプロジェクトにも参加するなど、地元に根ざした音楽家らしい作品である。(西日本新聞 1 月 17 日朝刊)