Saturday, August 1, 2009

「音のある休日」#1

6月から西日本新聞の日曜版文化面で始まった「音のある休日」という小さなCD紹介コラムを、隔週で書かせていただいている。「週末にくつろいでもらうために、現在入手可能なCDを紹介する」という主旨で、ジャンルにこだわらなくていいという前提でお引き受けした。おかげで、またポップスをちゃんと聞いてみるきっかけになったと思う。よかったら読んでみてください。中にはorganで販売しているものもあります。


Mocky
モッキー/サスカモォディ
 ファイストやゴンザレス、ジェーン・バーキンなどの作品でも活躍するカナダ人ミュージシン、モッキー。60年代のソウルやジャズを思い起こさせるような新作は、ゆったりとしたメロウな演奏が主体だが、適度に混じる夢見がちなヴォイスやハミングも気持ちいい。トンガったクラブ系とは違い、どこかで聞いたことがあるような親密なメロディは、一人でぼんやり聞くのにもうってつけだ。
 レコーディングはセルジュ・ゲンズブールも使っていたというパリのスタジオ。なるほど、時代を超えたかのようなヴィンテージ感が漂っているわけだ。長くつきあえそうな一枚である。
(6月14日、西日本新聞朝刊)