Sunday, March 18, 2012

大阪出張の際、国立民族学博物館へ行ってみた。「ミンパク、面白い!」と、何人かの友人から聞いていたが、その半端ない数と量に驚いた。世界中から集めた、主に生活にまつわる道具や用具、衣服、装身具などがコレデモカという感じに集められている。地球誕生から現在までの46億年の歴史を1年365日のカレンダーで表わすとすれば、12月31日大晦日にホモ・サピエンスが現れ、午後11時59分58秒に産業革命が起こったことになるらしい。つまり、これらのモノたちが作られたのは一瞬前の出来事なのだということなのだ。そんなことを思いながら見るうちに、世界各地の「用の具」には、その土地の風土に根ざした独特の発展をしたモノもあるのだが、おしなべて言えば、やはり共通する形や機能が備わっていることがわかる。ところが、日本の展示室に入った途端、様子が一変した。それまでの石や鉄などから、一気に紙や竹の世界へガラリと変わってしまい、なんだか異空間に入ったような錯覚におちいった。それも祭祀なのに使うオーナメントが多い。「八百万の神々」とともに生きてきた人々の生活が色濃く反映されているのだろう。