Friday, May 29, 2009

特典映像

Mean Streets 昔からボーナストラック付きや、特典映像付きのソフトを敬遠していたのは、レコード屋勤めが長かったせいだろうか。売るための戦略に乗りたくなかったのだ。ところが最近気がつくと、自分にもそんなDVDが少しづつ増えつつある。「マッシュ」にしても「タクシー・ドライバー」にしても、中古20%オフだったとはいえ、メイキングや監督による解説、誕生秘話を見たかったからに他ならない。ま、期待したほどではない場合もあるが、今回レンタルで見た「ミーン・ストリート」はなかなか見応えがあった。まずは本編がすばらしい。ちゃんと観たのは初めてだったが、ハーヴェイ・カイテルとロバート・デニーロが(当たり前だが)若い!にもかかわらず、持ち味は今も同じ。賞味期限が長い役者だ。2時間近くで見終わり、いよいよ監督のマーチン・スコセッシ自身が語る制作秘話となった。ヨーロッパ映画へ傾倒するシネ・フィルだったらしく、ドキュメント・タッチなどジョン・カサベテスから受けた影響の大きさを、映画をバックに熱心に語る。もちろんハワード・ホークス、ジョン・フォード、エリア・カザンなどアメリカ映画への溢れるような愛情も忘れず、饒舌とも言える早口で語り続ける。気がつくと、バックの映画は中盤を迎えている。多分、このままエンディングまで喋り続けるのだろう。合計4時間のソファは腰が痛くなるのでその夜は中断し、明くる朝見終わった。映画は作るのはもちろん、観るのもタフな作業だ。