モッキー/サスカモォディ
ファイストやゴンザレス、ジェーン・バーキンなどの作品でも活躍するカナダ人ミュージシン、モッキー。60年代のソウルやジャズを思い起こさせるような新作は、ゆったりとしたメロウな演奏が主体だが、適度に混じる夢見がちなヴォイスやハミングも気持ちいい。トンガったクラブ系とは違い、どこかで聞いたことがあるような親密なメロディは、一人でぼんやり聞くのにもうってつけだ。
レコーディングはセルジュ・ゲンズブールも使っていたというパリのスタジオ。なるほど、時代を超えたかのようなヴィンテージ感が漂っているわけだ。長くつきあえそうな一枚である。
(6月14日、西日本新聞朝刊)