Monday, June 22, 2009

オルケストル・バオバブ

Rimg0158 今日みたいに蒸し暑い日には、いっそアフリカン・ポップスが聴きたい。それも、あまり垢抜けない70年代のものがいい。となると、セネガルで活躍したオルケストル・バオバブだ。ラテンの匂いにセネガルの伝統音楽が奇妙にミックスした気だるいリズム。哀愁を帯びた声で唄われるメロディー。これに限る。初めて聞いたのは1980年代後半、ワールド・ミュージックが持てはやされた時代だった。バンド名を表すかのようなバオバブの木をあしらったアルバム・ジャケットも良かった。セネガルは元フランスの植民地、今もフランス語が公用語である。そういえば、サン=テグジュペリはトゥールーズとダカール間を飛ぶ飛行士だったはず。パリ=ダカール・ラリーも有名で、セネガル料理は洗練された味で魚介系が旨いらしい。多分、一度だけパリで食べた蒸し魚のオクラ・ソース添えがそうだったはずだ。メトロのベルヴィル駅の近くにある地元アフリカン御用達風の素っ気ない店だったが、そのあっさりとした味が今でも忘れられない。もう一度行きたいのだが、連れて行ってくれた友人と連絡が取れない。友人といっても、レアールの交差点を渡るときにどちらからともなく話しかけ、知り合いになった日本人女性で、確かジャン・ポール・ゴルチェのオフィスに勤めていた。アパルトマンにおじゃまし、フランス人の優しい旦那と一緒にオーベルカンフのカフェに一緒にいったりした。何年前だろう。まだ、メール・アドレスなどなかった時代だったし、その後電話したけど不通になっていた。オクラ・ソースをご飯にかけて食べると美味しい、と言っていたっけ。話が逸れたが、肝心のオルケストル・バオバブは1987年に解散してしまった。ところが2001年に再結成、来日公演もやったらしい。写真はその再結成時に発表されたCDである。多分、床屋にかかっている髪型サンプルなのだろうが、なんだかマーガレット・キルガレンを連想してしまった。