Thursday, November 26, 2009

小包が届いた!

Rimg0001-2 マラケシュで買ったキリムが、忘れた頃になって、ようやく届いた。遠くモロッコからとはいえ、エアメールにしては遅すぎるし、ほぼあきらめかけていたわけで、嬉しくないわけがない。これ以上コンパクトに出来ない程小さく丸められた荷姿を見て「ハテ、これは何なんだ?」と一瞬とまどったが、すぐに思い出すことが出来た。あのスークの迷路の奥にあるハッサンの店で、さんざん迷った品である。キリムと聞いてすぐ思い浮かぶ、いかにも手の込んだ羊毛ではなく、あえてニューメキシコのナバホなどにも通じる綿のシンプルな柄を選んだのだ。
 受け取りにサインをして、手に持ってみてその重さに驚いた。まるで鉄のかたまりが入っているかのようで、片手で持てないほどだ。そういえば、買った後、日本に送って欲しい旨を伝えたところ、4枚を重ねて器用にクルクル巻きにして、あっという間に小さなかたまりにしてしまった。それを紐で縛り、秤にかけて「送料は90ユーロ」、と伝えられたのだが、こんなに重いとは思ってもいなかった。はやる気持ちを抑えきれず、すぐに梱包を解くことにした。ところが、紐のかけ方が強固でなかなか思うに任せない。縦横の紐が交差する所が全部結んであり、その結び目がまるでイスラムの連続模様のようで実に頑固なのだ。そういえば、一昔前の我が家でも小包を出すのは一大事だったようで、同じように紐で梱包していたが、今ではガムテープで事足りている。開けてみると、モロッコの大地と空の色が現れた。