Wednesday, November 11, 2009

PENDLETON

Rimg0017 冬が近くなるとチェックが着たくなる。ブラックウォッチや鮮やかなチェックもいいが、アメリカ中西部の農夫が着そうなボンヤリ柄のペンドルトン。できれば茶系アースカラーのユーズド、乾燥機でキュッと縮んだやつが欲しい。
 ペンドルトンといえばネイティブ・アメリカン風のブランケットも有名だけれど、アレッと思ったのは60年代にビーチ・ボーイズが着ていたってことだ。ストライプの半袖シャツがトレードマークだと思っていたのだが、CDを見ると、確かにサーフボード片手に全員がブルーのペンドルトン姿である。別名”ペンドルトンズ"とも呼ばれていたという話もあるくらいだが、企業タイアップだったのかもしれない。田舎っぽいシャツが、当時のカルチャーと一緒になって最新ファッションに変わったってことか。
 つい先日、街ですれ違った女性。白のペインターパンツにボーイズサイズのペンドルトン。思わず振り返りたいほどキュートだった。その後、organによく来ていただく小柄なお洒落さんも同じペンドルトンを着ていたことが判明。きっと、どこかのショップがサイズを今風にアレンジして別注で作ったにちがいない。あの大きなフラップ付きのポケットや、とんがった襟はまちがいない。
 それにしても、チェックというのは世界中に点在している柄。スコットランドはもちろん、アジアにも、アフリカにもある普遍的なモチーフのようである。時にはザズーやパンクスみたいにアンチな人たちのシンボルになってしまうところも面白い。難点はただひとつ、すぐに飽きてしまい、また別のチェックに目移りしてしまうところと、着るとやっぱり似合わないところか。それでも、夏にはやっぱりマドラス・チェックを探してしまう。結局、季節に関係なくチェックが好きなだけの話なのだ。