Saturday, September 19, 2009

「音のある休日」#8

Haus  ハウシュカ / スノーフレイクス・アンド・カーレックス
1890年代にエリック・サティが提唱した「家具の音楽」は、常識を覆す革命だった。なんと、史上初の「無視することもできる音楽」が登場したのである。といっても、ここに紹介するドイツ出身、ハウシュカの存在は無視できそうにないのだけれど・・・。
 日々量産される音の洪水の中、 「押しつけがましさがなく、(家具の様に)そこにあるだけの音楽」は、その後「環境音楽」とも呼ばれことになる。ポロン、ポロンと繰り返される印象的なピアノのフレーズは、短かかった夏の終わりによく似合う。そんな、知的で実験的なハウシュカのライブにもうすぐ福岡で出会える。単なる「癒し」を超えた濃密な時間を期待している。この最新アルバムを聴いて、しっかり予習しておこう。
(西日本新聞 9 月 20 日朝刊)