Tuesday, December 16, 2008
自立するトートバッグ
L.L.Beanのトートバッグを手に入れた。海外に買い付けに行っても、ブックストアやスーパー・マーケットをはじめ、フリー・マーケットの使い古しでも気に入ったらついつい買ってしまうほどのトート好きなのに、今までなぜだか手に入れる機会がなかった。考えてみると、今風にアップ・トゥー・デートされたトートを見て「これ、欲しい」と思ったのは、おおむねL.L.Beanの亜流だったはずなのに、本家本元のことをすっかり忘れていたようだ。多分、もう廃盤になったものだと勝手に勘違いしていたのかもしれない。若者向けの古着屋で見つけたのだけれど、L.L.Beanのタグがなければ見過ごしたかもしれないほど、あっけらかんと「普通」だった。だから売れ残っていたのか?ありきたりの言い方だが、「何も足さない、何も引かない」デザインとはこのことだろう。ENOUGHの野見山さんと一緒にオリジナルのトートを作ろうか、などと話しているのだけれど、こいつを見てしまうとやる気がなくなってしまう。トートはこれさえあれば、他にいらないのじゃないか、と思わせるほどに完成されている。今どきUSAメイドなのに値段もリーズナブル、おまけにキャンバス生地のハードさが並ではない。何も入れなくても自立するから、買い物途中で床においてもフニャっとならずシャキッと立っている。こりゃ確かに水を入れても漏れないはずだ。それにしても、この堅牢なバッグがヨレヨレ、すり切れ、いい感じのパティーナが出るまでにはこれから一体何年かかるのだろうか。