Saturday, October 20, 2007

dosaでドネーション。

買付の合間に、dosaのパーティーに誘われた。韓国生まれのクリスティーナ・キムがデザインした服には、自然素材を使った適度なエスノ感と巧みなソフィスティケーションがある。生地から作ったという軽やかなドレスは、一年中、春か夏みたいなL.A.にはピッタリ。パーティーといっても、どうやら購入も出来るらしい。これから冬に向かう日本には不向きなのでは、という僕の考えは我が奥さんには通じないらしく、レイヤーする服だから大丈夫という。。 

Rimg0462ところが、入場するには「ドネーション」として100ドル必要らしい。聞き慣れない言葉だが、どうやら「寄付」の意味らしい。アメリカ人は太っ腹だな、と感心する。「赤い羽根」の呼びかけにも素通りしてしまう僕には、かなり縁遠い話だが、この際腹をくくるしかない。なにせ、そうそうある機会ではないのだから。
 会場はダウンタウンにあるビルの中。まるで、田中小実昌が酔っぱらって今にも出てきそうなバーなどもある、ちょっとうらぶれた地区だ。冷やかしのつもりで入った洋品店でリーヴァイス501xxレプリカモデルが29.99ドルだったので買ってしまう。で、そのまま穿く。パリパリの生ジーンズがアメリカ気分!(ところが、後日帰国してよく見ると「メイド・イン・メキシコ」だった。)
 
エレベーターを降りると、そのままワンフロアーが会場だった。それにしても広い。「何坪あるんだろう」とか、考える気にもならない。本物のロフトである。このあたりは昔工場などが入ったビルが多かったらしいけど、今はさびれているためわりと安く借りられるのだろうか。壁のレンガがフェイクじゃなくていい感じだ。こんな広々とした会場に、服や雑貨がゆったりと並べられている景色は確かに初めてだ。
 
Rimg0718ところで、肝心のドネーションだが、どうやらこちらの勘違いだったようだ。実際は入場料ではなく、1000ドル以上の買い物をすればそのうち100ドルを寄付に当て、代わりに限定トートバッグがもらえる。もし、バッグだけが欲しければ100ドルで販売するというもの。なるほど。それにしても、一枚一枚シルク・プリントしたアートっぽいトートバッグには惹かれる。しかし、いくら奥さんがdosa好きだとしても、1000ドルの買い物は財布が許さない。「よし」とばかりにバッグを購入しようとしたのだが、なにせ手刷りで、各々色もパターンも全部違う。数枚から選ぶのならまだしも、かなりの枚数である。あれもこれもと目移りする内にだんだん面倒になり、結局断念。初のドネーションはかくして未遂のまま、サーヴィング・コーナーでおいしいワインとイチジクを頂きダウンタウンを後にした。
 いろいろなことがアメリカナイズされるなか、ドネーションはまだまだ我が国ではなじみが薄い。ドナー(臓器提供)って言葉はニュースで聞くけど。