Monday, October 6, 2008
こんなラジオ局があってもいい
SOURCEの杉山さんのブログを見ていたら、面白そうなネット・ラジオが紹介されていた。なんでも、LAはサンタモニカから発信しているパブリックFMらしく、KCRWという。早速ログインしてみると、いかにもアーバンな感じのDJ諸氏の写真とプログラムがズラリ。そのなかでも、一番オルタナ顔をした男のプログラムを開くと、イナラ・ジョージ&ヴァン・ダイク・パークスの名前が。しかも、ライブとある。押っ取り刀でクリックすると、スタジオ・ライブではないか。多分出たばかりの新作からの曲なのだろう。イナラ嬢の素直な唄いっぷりがとても気持ちいい。ピアノを弾くオーヴァーオール姿のヴァン・ダイクは今やまん丸体型。「ソング・サイクル」の頃の彼とは隔世の感があるのは仕方がない。途中のインタヴューでは、早口でジョークを飛ばしていたけど、残念ながら僕の英語力ではほとんど理解できなかった。なんだかすっかり得をした気分で違うDJをクリックすると、聞き覚えがある曲が流れてきた。好きだった80年代のグループなのだけれど・・・。トーキング・ヘッズをイギリス流にポップにした音と、センチメンタルなメロディ・・・、あっ、ブルー・ナイルだ!良かった、思い出せて。ヴォーカルはポ−ル・ブキャナンっていったっけ。たしかグラスゴー出身で、ニューウェイブの末期にデビューして”HATS”というアルバムが評価高かったなー。多分この曲もそのアルバムからだ。しばし、懐かしさと、いま聞く意外な新鮮さに耳を奪われていると、次の曲がかかる。うわ、コクトー・ツインズだ!!やっぱり、エリザベスの声って唯一無二だなー、あとでレコード引っ張り出そう、などと思っていたら、続いて当のデヴィッド・バーンの歌声が。ただし、新曲らしく憶えがない。それにしても、ラジオで興奮したのは久しぶりだ。多分、初めて行ったパリでRadio Novaに出会って以来だろう。プログラムをよく見ると"Sounds Eclectic"とある。Eclecticとは、(学問や芸術上)「取捨選択された、編集された、折衷主義の、多方面にわたる」などの意味を持つ言葉らしい。ちょっとスノッブだけれど、こんなラジオ局があってもいい。