結論として、日本画は夏に合う、と思った。初期(1925年)の「童女入浴の図」などを眺めていると、涼やかでイイ。「胡瓜」なんて、この季節まさにど真ん中だ。淡い色調と繊細な筆致、西洋画にはない余白みたいな空間にしみじみホッとしてしまう。「浴女 その二」(1939年)の、浮世絵をモダンに消化したようななまめかしさも天下一品だ。そして、戦後になると作風に西洋の影響が顕著になる。マチスのデフォルメの真似だと言われた「娘」(1951年)などは、もう日本画とは呼びにくい域に入っている。続く「O夫人座像」(1953年)なんて、小津安二郎の映画に出てくる司葉子みたいにオキャンで現代的だ。そういえば、彼女が長い晩年を過ごした北鎌倉の画室の隣に、なんと小津が引っ越してきたという。近くに明月院という寺があり、そこの紫陽花がとてもきれいだという話もある。満開の紫陽花を観ながら、2人の間に時候の挨拶が交わされたこともあったはず、などと想像してみた。そろそろ、小津をDVDで見直してみようかな。
Thursday, July 31, 2008
小倉遊亀の小さな画集
結論として、日本画は夏に合う、と思った。初期(1925年)の「童女入浴の図」などを眺めていると、涼やかでイイ。「胡瓜」なんて、この季節まさにど真ん中だ。淡い色調と繊細な筆致、西洋画にはない余白みたいな空間にしみじみホッとしてしまう。「浴女 その二」(1939年)の、浮世絵をモダンに消化したようななまめかしさも天下一品だ。そして、戦後になると作風に西洋の影響が顕著になる。マチスのデフォルメの真似だと言われた「娘」(1951年)などは、もう日本画とは呼びにくい域に入っている。続く「O夫人座像」(1953年)なんて、小津安二郎の映画に出てくる司葉子みたいにオキャンで現代的だ。そういえば、彼女が長い晩年を過ごした北鎌倉の画室の隣に、なんと小津が引っ越してきたという。近くに明月院という寺があり、そこの紫陽花がとてもきれいだという話もある。満開の紫陽花を観ながら、2人の間に時候の挨拶が交わされたこともあったはず、などと想像してみた。そろそろ、小津をDVDで見直してみようかな。
Thursday, July 24, 2008
YABUさんの新しいアトリエ
Thursday, July 17, 2008
ケチな買いっぷり
Friday, July 11, 2008
桜島を目の前にしたロケーションで土足スタイル
鹿児島では、見るもの、聞くもの、食べるもの、なんだかすべて新鮮だった。同じ九州といっても、やっぱり違う。微妙なユルさがある。たとえば、DWELLが位置している港付近の風景がなんだか違っていた。DWELL自体も、古い石造りの倉庫を利用したものなのだが、周辺の建物も古いというか、朽ち果てかけた建物や廃ビルが多い。「モスバーガー」の看板が掛かってるけど、よく見ると窓ガラスが割れている空きビルだったりする。かと思えば、どう見ても機能してない長屋のようなバス・ステイションなのに、裏で運転手さんが美味しそうにタバコを吹かしていたりする。スラムっぽいと言ったら言い過ぎかもしれないが、アメリカのオレゴン州かなんかの風景のようでもある(行ったことはないけれど、昨夜DVDで見たガス・ヴァン・サントの映画の影響か)。不景気のせいで、新しいビルに建て替えることが出来ないのだろう。ふらふら歩いていると、目の前に4階建てのビルが現れた。3棟続きの団地である。直線だけで構成されたシンプルな構造は、マンションなどと呼ばれる以前の
モダニズムそのものだ。時間の問題で、壊されてしまうのだろう。Aging Process真っ最中という感じで、いい味がでているのに、もったいない。ENOUGHでリノヴェーションしたい!福岡から高速で3時間。雄大な桜島を目の前にしたロケーションで土足スタイル。いいと思うんだけど。
モダニズムそのものだ。時間の問題で、壊されてしまうのだろう。Aging Process真っ最中という感じで、いい味がでているのに、もったいない。ENOUGHでリノヴェーションしたい!福岡から高速で3時間。雄大な桜島を目の前にしたロケーションで土足スタイル。いいと思うんだけど。
Thursday, July 10, 2008
今年は、うなぎ食べなくていい?
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